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高橋 悠(KAKULULU 店主)が選ぶ “2018下半期”ベストディスク

高橋 悠
[KAKULULU 店主]
-PROFILE-
1985年、西ドイツ・ボン生まれ。文化学院卒業後、カフェなど飲食店に働きながら、企業などのプロモーション用音源を制作するミュージック・クリエイトの仕事をフリーランスとして始める。2013年、自身の表現の場を持つことを考え始め、長年の夢であったカフェを始めることを決意。築45年の建物をリノベートし、2014年5月東池袋に「KAKULULU」を開店。
http://kakululu.com

高橋 悠が選んだ3枚

1.
Slawek Jaskulke
『Komeda』

ポスト・クラシカルなアプローチが続いたヤスクウケだが、今作はポーランドの偉大なる音楽家・クシシュトフ・コメダの曲を単純に「カヴァー」するのではなく「再構築」し、意志を引き継いだアルバム。捻くれた解釈もとてもヤスクウケらしいと思える。2管編成によるアレンジも大胆で、彼の少しニヤついた愛嬌のある顔が思い浮かぶ。

2.
James ‘creole’ Thomas
『Omas Sextet』

J・ディラがジャズの教科書に載っていると思えるほど、質感を似せた作品が当たり前のように届くが、今作の肌触りはマッドリブの変名であるイエスタデイ・ニュー・クインテットを彷彿させる。UKのジャズ・シーンはアメリカとの距離感に加え、クラブのオン/オフ視点があり、ここ東京に良い形で届けられる。

3.
Jon Batiste
『Hollywood Africans』

映画『ラ・ラ・ランド』で幻想のように描かれた「古き良きジャズ」をまさに具現化したジョン・バティステのデビューアルバム。弾き語りを基調にしながらも、ショパンの<夜想曲 第1番 変ロ短調>を独創的なアレンジで表現したり、伝統と革新を背負った不思議な色男に今後目が離せなさそう。
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