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スナーキー・パピー『Culcha Vulcha』

世界中でいま最も注目を集めているジャズ・バンド、スナーキー・パピーの最新作は、8年ぶりのスタジオ収録作。2004年の結成から約12年。その3分の2をスタジオではなくライヴでの作品制作に費やし、2回のグラミー受賞といった評価を得ていたのだから、この8年の意味は重い。
この点に関してリーダーのマイケル・リーグからは、彼らの制作方針がDVDというメディアをフォーカスしたことによる必然的な選択だったと説明があった。外的な要因では、ダウンロードやストリーミングの台頭によるマーケットの変化への対応も必要だったのだろう。が、それ以上に、オーディエンスを伴ったライブ収録という“共有の場”によって、彼らが得ることのできた音楽的な刺激は大きかった、ということだ。
その方針を一転させたのが本作だ。これは、刺激のポイントが“リアルな共有の場”から、世界各地をツアーで旅した彼らが“文化の違い”によって得た、これまでとは異なる“バーチャルな共有の場”へとシフトしたことを意味している。このシフトチェンジで、スナーキー・パピーの先進性は、また速度を増すことになるだろう。

■ユニバーサルミュージック公式サイト
http://www.universal-music.co.jp/snarky-puppy/products/uccu-1517/

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