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幻の音源が奇跡の発掘【アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ】

モダン・ジャズの代表的ドラマー、アート・ブレイキー率いるジャズの名門バンド「アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ」の1961年初来日ツアーの模様を収録した未発表ライブ・アルバム『ファースト・フライト・トゥ・トーキョー』が、2021年11月5日(金)に全世界同時発売される。

本作では、リー・モーガン(tp)やウェイン・ショーター(ts)などと共に、「モーニン」、「ブルース・マーチ」など代表的レパートリー満載の白熱のステージが展開されている。

収録されているツアーは、初の本格的なモダン・ジャズ・グループの来日公演と位置付けられ、日本全国で空前のジャズ・ブームが巻き起こるきっかけとなった、日本の音楽史においてもメモリアルなイベント。「蕎麦屋の出前持ちが “モーニン” を口笛で吹きながら自転車を漕いでいた」というエピソードが残っているほど、当時彼らの音楽は一般層にまで浸透し、現代に至る日本ジャズ文化の発展に大きく寄与したといわれている。

本アルバムの音源は、この来日ツアーを追いかけたドキュメンタリー映画『黒いさくれつ』用に記録されたもの。この東京公演を記録した52分のカラー作品であったが、権利の問題で映画自体がお蔵入りとなり、製作元の倒産などからマスターテープの所在も長らく不明とされていた。

2017年、映画予告編の映像編集者であった坂尾冨美子氏の遺品から「ART BRAKEY and HIS JAZZ MESSENGERS」と書かれた5巻の6mmテープが発見され、数年間にわたるリサーチによって先述のドキュメンタリー映画が製作されていたことが明らかになった。その後、日本のレコード会社を通して来日公演当時アート・ブレイキーが所属していた米国ブルーノート・レコードに話が伝わり、全世界リリースの実現に至ったという。

CDブックレットには、ブルーノート・レコード社長のドン・ウォズよるウェイン・ショーターへのインタビューの他、当時を知るサックス奏者の渡辺貞夫氏や音楽評論家の湯川れい子氏のインタビュー、テープ発掘者である根本隆一郎氏の寄稿などが掲載される。

 

■作品情報

アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ
『ファースト・フライト・トゥ・トーキョー』
発売日:2021年11月5日/Blue Note
【通常盤】2SHM-CD: UCCQ-1145/6 ¥3,520(税込)
【SA-CD~SHM仕様~】UCGQ-9028 ¥5,280(税込)

Disc 1
1.ナウズ・ザ・タイム
2.モーニン
3.ブルース・マーチ
4.ザ・テーマ

Disc 2
1.ダット・デア
2.ラウンド・アバウト・ミッドナイト
3.ナウズ・ザ・タイム
4.チュニジアの夜
5.ザ・テーマ

<パーソナル>
アート・ブレイキー(ds)、リー・モーガン(tp)、ウェイン・ショーター(ts)、ボビー・ティモンズ(p)、ジミー・メリット(b)
★1961年1月14日、東京、日比谷公会堂にてライブ録
Co-produced for Reissue by Zev Feldman & David Weiss

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