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ピーター・バラカン(ブロードキャスター)が選ぶ「2022年のベスト」3作品

ピーターバラカン

撮影/西田周平

今回は「優れた音楽系ドキュメンタリー映画」というテーマで選んでみました。
2022年に2回目の開催となった、ぼくの音楽映画祭でも上映した作品です。

ピーター・バラカン
1951年8月20日ロンドン生まれ。ロンドン大学日本語学科卒業後、74年に来日。シンコー・ミュージック国際部入社、著作権関係の仕事に従事する。80年、同退社後、執筆活動やラジオ番組への出演などを開始。また80年から86年までイエロー・マジック・オーケストラ、のちに個々のメンバーの海外コーディネーションを担当。テレビ番組の司会も数多く務め、ミュージック・ヴィデオ番組『ザ・ポッパーズMTV』、『CBSドキュメント』、『CBS 60ミニッツ』などを担当。現在も放送番組の制作、出演のほか、執筆や音楽フェスティバルの監修なども手がける。

British Rock Born In A Basement

1960年代初頭、西ロンドンの町イーリングのライヴ・ハウスでシカゴ・ブルーズを専門とするアレクシス・コーナーのバンドが活動を開始。その素朴な店に集まった若者たちはローリング・ストーンズをはじめ、後のイギリスのロックに決定的な影響を与えることになるバンドを結成しますが、彼らの回想から興味深いエピソードが次々と紹介されます。


The Rumba Kings

アフリカの大国コンゴは多くの天然資源に恵まれていますが、この映画の対象になっているのはもう一つの宝物、「ルンバ・コンゴレーズ」と呼ばれる音楽です。国がベルギーの植民地になっていた1940年代から段々勢いを増していき、次第にアフリカ大陸全体で愛されるようになったユニークなダンス・ミュージックが辿った歴史を追う秀逸な作品です。


American Epic

1920年代後半、初めて可能になった電気録音の機材がアメリカ各地に持ち込まれ、それまで記録されることがなかった各地方のブルーズ、フォーク、ゴスペル、更にハワイアン、先住民の音楽、ラテンなどの音楽文化を貴重な映像と生き証人たちの話でまとめた4パートで構成されたシリーズ。再現した当時の機材で新しく録音する現役のミュージシャンの姿も魅力です。

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