アナログレコードがある生活

文/小原由夫 イラスト/YUKI FUJITA

2016.06.22

 82年に登場したCDに駆逐され、その数年後には生産枚数で追い抜かれ、もはや風前の燈と思われていたアナログレコード。しかし、90年代末からジャズやロックのLPが少しずつ見直され、21世紀へ跨ぐ頃には息を吹き返し始める。そして、ここ数年の大ブーム。もはやアナログレコードは、老若男女のオーディオマニア、音楽ファンにおいて、完全復権を遂げたといってよい。アナログプレイヤーの新製品も登場してきているし、アナログレコードの生産枚数もここ数年うなぎ登りだ。
では、一時は消滅寸前にあったアナログレコードがどうして蘇ることができたのか。それは、利便性を追求した当今のデジタルメディアでの音楽の聴き方に対するアンチテーゼとして、アナログプレイヤーを使って音楽を聴く一連の所作にも要因がありそうだ。