投稿日 : 2020.10.21

ポーラ美術館が2021年展覧会スケジュールを発表─藤田嗣治やモネ展も

ポーラ美術館 モネ

箱根のポーラ美術館が、2021年の企画展年間スケジュールを発表した。

■Connections-海を越える憧れ、日本とフランスの150年
会期:2020年11月14日(土)~2021年4月4日(日)

19世紀後半から盛んになったジャポニズムは、欧米の芸術に大きな刺激を与え、モネやゴッホなどの創作の重要なインスピレーション源となった。いっぽうで黒田清輝をはじめとする日本人画学生がフランスへ留学し、彼らが現地で学んだ美術はその後の近代日本美術の礎となっていく。この展覧会は、大量のモノや情報、そして人の往来が可能となった時代に、双方の芸術が織りなした「美の往還」をポーラ美術館の西洋絵画および日本の洋画コレクションを軸に辿る試みとなる。

森村泰昌 肖像(ゴッホ)
森村泰昌 《肖像(ゴッホ)》 1985年 高松市美術館

■フジター色彩への旅
 会期:2021年4月17日(土)~2021年9月5日(日)

1920年代にパリ画壇の寵児とみなされるようになったレオナール・フジタ(藤田嗣治)は、1929年の一時帰国を機にそれまでの「乳白色」のイメージとは異なるシュルレアリスム風の絵画を描くようになった。1931年にはパリを離れて南米へと旅立ち、中米から北米、日本各地や中国大陸へと旅を続けたフジタが先々で描いた人物画や風俗画、そして壁画等の大画面の絵画表現に焦点を当てた展示となる。

ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋
フィンセント・ファン・ゴッホ 《ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋》 1888年 ポーラ美術館

■特集展示 モネ
会期:2021年4月17日(土)~2022年2月(予定)

ポーラ美術館が所蔵する国内でも屈指のクロード・モネのコレクションを展示。気鋭の建築家・中山英之氏が展示空間のデザインを手がける。

ルーアン大聖堂
クロード・モネ 《ルーアン大聖堂》 1892年 ポーラ美術館

 

ほか、2019年9月18日(土)から2022年2月にかけて現代美術展を予定。詳細については追って発表される。

 

ポーラ美術館
2002 年に「箱根の自然と美術の共生」をコンセプトに神奈川県箱根町に開館。印象派から20世紀にかけての西洋絵画を中心としたコレクションを核とする展覧会を開催する一方で、現代美術の第一線で活躍する作家たちの作品も展示し、同時代の表現へと展望を拡げている。富士箱根伊豆国立公園という立地を生かした森の遊歩道では四季折々の豊かな自然を楽しめる。

・開館時間︓9:00-17:00(入館は 16:30 まで)
・休館⽇︓無休(展⽰替えのための臨時休館あり)
・所在地︓神奈川県⾜柄下郡箱根町仙⽯原⼩塚⼭ 1285
・TEL︓0460-84-2111