2019.12.11

【イベントレポート】ARBANとPLUSTOKYO共催の音楽イベント─ 銀座を舞台に“大人の夜あそび場”を演出

取材/ARBAN編集部、撮影/髙田 櫻

ARBAN+TOKYO 1

東京・銀座のミュージック・ラウンジ「PLUSTOKYO」と本誌「ARBAN」の共催イベント「ARBAN+TOKYO(アーバンプラストーキョー)」が、12月4日(水)に実施された。

このイベントは、昨年末にオープンしたPLUSTOKYO を舞台に、ARBANがセレクトしたミュージシャンたちがパフォーマンスを披露するというもの。登場するミュージシャンは、クラシカルな4ビートジャズからヒップホップ、R&B、ポップスまでさまざまだ。その記念すべき “第1回” はどんな様子だったのか。

銀座の夜景広がる大人の空間

高級ブティックが立ち並ぶ、銀座のメインストリート「中央通り」に位置する商業施設「キラリトギンザ」。その最上階(12階)にイベント会場の PLUSTOKYO がある。店へと向かうガラス張りのエレベーターからは、クリスマス・ムードに色づきはじめた銀座の街並みが一望でき、到着前からなんだが得した気分。

店に到着しエントランスをくぐると、右手にはバーカウンター。その向こうに広がる夜景は“銀座に来た”感を一層あおり、否が応にも気分が高揚してくる。

ARBAN+TOKYO 2

ホテルのロビーをイメージして作られたという約300坪のメインフロア。その前方はステージになっており、両サイドと後方にはソファや椅子、テーブルが設置されている。

バーの対角に位置するDJブースでは、Ken Amagai によるオープニングDJがスタート。場の空気にあった様々なナンバーを駆使し、ほどよいテンションを保ちながらライブ前のフロアを温める。来場者もその音に耳を傾けながら、お酒や食事を楽しんでいる様子だ。

ARBAN+TOKYO 3

トップバッターは Blu-Swing

時間は19時30分。予定よりも少し遅れてトップバッターBlu-Swing(注1)のライブが始まった。Blu-Swing は本来5人からなるバンドだが、この日はドラムを抜いた4人編成でのステージだ。

注1:Blu-Swing(ブルー・スウィング)。田中裕梨(vo)、中村祐介(key)、蓮池真治(b)、小島翔(g)、宮本“ブータン”知聡(ds)からなる5人組ニュージャズバンド。

低音部を一手に支えるベース、歯切れよいリズムとメロディを奏でるギター、煌びやかに全体を包むキーボード。各パートの音がよく映える。そこにボーカル田中裕梨の透き通った声が絡み合い、しっとりと躍動する心地よいサウンドで“大人な空間”を一層引き立てている。

この日は、彼らのオリジナル曲をはじめ、大貫妙子「都会」のカバーなども披露。初開催イベントのトップバッターという難しい役回りにも関わらず、堂々たるパフォーマンスでイベント序盤を先導する。

Blu-swing 2

Hanah Spring が圧巻の弾き語り

しばしの間をおいて、Hanah Spring(注2)がギター1本を抱えてステージに現れた。スタート前のウォームアップの時点で、その美声に会場の視線が集まる。周りからは「これ、もう始まってるの?」という声がチラホラ聞こえてくるほど。

注2:Hanah Spring(ハナ スプリング)。父母ともにジャズ・プレーヤーという音楽一家に生まれたジャズとソウルをこよなく愛する実力派シンガー。

1曲目はアース・ウインド & ファイアーの「September」のカバー。伸びやかな地声と艶のあるファルセットを自在に操り、楽しげに歌う彼女の姿に会場も惹きこまれていく。

2曲目以降は、彼女のデビュー作を一緒に作ったというギタリストの渥美幸裕(注3)も参加。両者による高次元なパフォーマンスが展開されていく。

注3:渥美幸裕(あつみ ゆきひろ)。「邦楽2.0」を提唱するギタリスト/作曲家。山崎まさよしやChara、ラリー・カールトンら幾多のトップ・アーティストたちとも共演

圧巻だったのはライブ中盤で披露された渥美幸裕のソロ演奏。「邦楽2.0」を提唱する彼のスタイルは、雅楽や文楽といった古典邦楽を現代版にアップデートしたもの。三味線のごとくギターを響かせ、叩き、爪引きながら、和音階と西洋音階が絶妙にリンクしていく。その鮮烈さに、ただただ度肝を抜かれてしまった。

渥美幸裕

ふたりのパフォーマンスに、会場はすっかりハートを掴まれた様子。R&B調のグルーヴ、耳心地のよいHanah Spring のボーカル。聴衆も手拍子や歓声で応えはじめる。ボーカルとギター2本というミニマルな編成でありながら、エネルギーにあふれた素晴らしいステージだった。

今回のイベントに集う人々は、仕事帰りの大人から、学生と思しき若者までさまざま。真剣に演奏と向き合う人もいれば、音楽に耳を傾けながら、美味しいお酒と会話を楽しむ人もいる。皆が思い思いの時間を自分のペースで楽しんでいる心地よい空間だった。ARBAN + TOKYO」では、今後もさまざまなアクトを招き、東京・銀座のPLUSTOKYOで定期的にイベントを開催していく予定だ。