投稿日 : 2026.09.25

【ARBAN WEEKLY /今週の話題まとめ】コルトレーン生誕100年、そしてブランフォードとリーヴスの邂逅ほか

ARBAN WEEKLY 2026年9月25日号のアイキャッチ。コルトレーン生誕100年やブランフォード・マルサリスとダイアン・リーヴスの共演など、今週のジャズの話題を象徴する、人のいないステージとサクソフォンのシルエットを描いた抽象的なビジュアル。

今週も世界中の最新ジャズニュースから気になるトピックをピックアップ。

サックスという楽器が抱えてきた振れ幅を、今週は何度も思い出させられる。コルトレーン生誕100年の節目、ブランフォード・マルサリスとダイアン・リーヴスの共演、ローランド・カーク晩年の実験、そしてアンディ・シェパードとジョーイ・アレクサンダーの新作。世代も国籍も異なる5つの動きを追う。

ブランフォード・マルサリスとダイアン・リーヴス、Blue Noteでの再会

ブランフォード・マルサリス・カルテットと、ヴォーカリストのダイアン・リーヴスによるコラボレーションアルバム『Dedicated To You』が、Blue Noteからリリースされた(UK Vibe誌のレビュー)。出典で確認できるのはブラックヴァイナル仕様と限定カラー盤の存在までで、CDでの発売については出典本文に記載がないため、ここでは触れない。

ブランフォードは、弟ウィントン・マルサリスと並び称されてきたソプラノ/テナー奏者で、2002年作『Footsteps of Our Fathers』でジョン・コルトレーンの『A Love Supreme』を完全収録した経緯を持つ人物でもある。一方のダイアン・リーヴスは、10代の頃にクラーク・テリーからスタンダード・レパートリーの手ほどきを受け、1977年には「カルデラ」への参加を経て、1987年にBlue Noteと契約した最初の歌手となった歌い手である。系譜の異なる二人が同じ盤の上で言葉を交わす構図に、このアルバムの聴きどころがある。

出典:https://ukvibe.org/album_reviews/branford-marsalis-dianne-reeves

ローランド・カーク、晩年の「新しさへの追求」

マルチリード奏者ローランド・カークの晩年の意欲作『Slightly Latin』が、Jazz Journal誌のコラム「JJ 09/66」で改めて取り上げられている。トロンボーン奏者ギャレット・ブラウンとの共同編成のもと、ラテン音楽の要素を取り込み、カーク特有の角ばった音色をより柔らかく響かせようとした一枚だという。

本作の背景には、1960年代半ばのジャズシーンにラテン音楽の語彙が浸透していった時期の空気がある。カークがバリトン・サックスという新たな声を得ようとしていたことも、Jazz Journalの評は伝えている。同誌はこの模索を「新しさへの絶えない追求」と評した。

 

出典:https://jazzjournal.co.uk/2026/09/20/jj-09-66-roland-kirk-slightly-latin

アンディ・シェパード、静謐に寄せる5作目

イギリスのサックス奏者アンディ・シェパードの5作目となる新作『Salt Catchers』が、ECMから発表された(UK Jazz News)。出典によれば、本作は伝統に根ざした叙情性と、音数を絞った静けさを湛えた一枚だという。

シェパードは、ピアニストのリタ・マルコトゥッリ、ベーシストのミシェル・ベニータら長年の共演者と再びこの一枚を作り上げた。出典によれば、シェパード自身はキャラ・ブレイの「Lawns」をこれまでライブでは演奏してきたが録音してこなかったといい、今回初めて本作で録音に収めたという逸話も紹介されている。ここでは、シェパード個人がこの叙情性とどう向き合ってきたかという、小さな一点に絞って触れておく。

出典:https://ukjazznews.com/andy-sheppard-salt-catchers

ジョーイ・アレクサンダー、10歳で世界に見出された歩み

ジャズピアニスト、ジョーイ・アレクサンダーを取り上げた評論記事が『UK Jazz News』に掲載された。バリ島出身の彼は、2014年、10歳でニューヨークに移り住んだ直後にその演奏がウィントン・マルサリスの目に留まり、そこから国際的なジャズシーンへ足を踏み入れた経歴を持つ。

「アジア発のジャズプレイヤーが国際的に認識される時代」という大きな見立てを、今回の出典1件だけで裏づけるのは難しい。ここでは、一人のピアニストがどこから歩き出し、誰に見出されたかという個人史の線を辿るに留める。

出典:https://ukjazznews.com/joey-alexander

コルトレーン生誕100年の節目に

ジョン・コルトレーンが生まれてから、今年で100年になる。NPRのジャズ評論欄では、この節目に寄せた論考が公開されている(NPR、2026年9月22日)。

今回参照できた素材は表題と概要のみで、論考本文の具体的な主張までは確認できていない。テナー・サックス奏者としての革新性については、出典本文を確認できた段階で改めて扱いたい。

出典:https://www.npr.org/2026/09/22/nx-s1-5976887/marking-the-100th-birthday-of-jazz-great-john-coltrane