投稿日 : 2018.06.29

札幌の夏を彩る9日間「サッポロ・シティ・ジャズ」が夏冬2回開催に!?

取材・文/富山英三郎

“ジャズが熱い街”として知られる札幌で、今年も2018年7月14日(土)~7月22日(日)にかけて『サッポロ・シティ・ジャズ』が開催される。札幌市内のさまざまな場所でパフォーマンスが繰り広げられるこのフェス。今年は実験的に夏と冬の分散開催となり、ネクストステージへと移行する節目になるという。まずは今夏の“サッポロ・シティ・ジャズ”はどんな内容になるのか? 初夏の北海道観光とセットで楽しみたい、当フェスの魅力を探る。記事の最後には、チケットプレゼント情報も!!

最終日には綾戸智恵、熱帯JAZZ楽団などが登場!

2007年よりスタートした『サッポロ・シティ・ジャズ』。これまでの歴史のなかでは、ハービー・ハンコックや渡辺貞夫グループ、日野皓正、大西順子、上原ひろみといった国内外の一流アーティストがプレイ。また、ジャズだけでなくORIGINAL LOVEやJUJU、秦基博といったバラエティ豊かな音楽が楽しめるなど、国内最大級のジャズフェスとして君臨してきた。

この夏は「人と音楽が街で交差する」というキャッチフレーズのもと、7/14(土)~7/22(日)の計9日間で開催。メインイベントは、札幌芸術の森 野外ステージにて最終日に行われる「ノースジャムセッション」。日本から綾戸智恵、熱帯JAZZ楽団(ゲスト:エリック・フクサキ)、上田正樹、ジミー東原オールスターズ、マーサー・ハッシー楽団 。海外からはストックホルム・ジャズ・オーケストラ・クインテットが出演する。

会場となる札幌芸術の森は市内からクルマで約30分の場所にあり、景観に優れた敷地面積40ヘクタールものアートパーク。野外ステージ椅子指定席は540席だが、その周囲をすり鉢状に芝生が覆っており、そのエリアを含めると最大3000人の収容が可能だ。当日は、仮設のフードコートが作られ、北海道の名物を味わいながら最高峰の演奏が楽しめるという極楽スポットとなっている。

今年からミュージックテントがなくなる?

一方、『サッポロ・シティ・ジャズ』の名物である大通公園2丁目のミュージックテント(夏季限定で出現する客席555のテント)が、今年は登場しないという驚きのニュースも。そこで、サッポロ・シティ・ジャズ実行委員会の桑原和彦氏にお話を伺いながら今年の見どころを探っていく。

「今年は初のチャレンジとして、夏と冬の2回開催となります。というのも、2018年10月に『札幌市民交流プラザ』という複合施設が誕生するのです。施設内には2300人収容できるオペラハウス風の『札幌文化芸術劇場』が建設され、この冬はそこがメイン会場となります」

現在建設中の「札幌市民交流プラザ」は、札幌駅から徒歩7~8分の好立地。今後は、充実した舞台設備を備えた劇場でのライブはもちろん、スタジオやロビー、図書館といった施設も活用しながら『サッポロ・シティ・ジャズ』を多面的に盛り上げていくという。あいにく夏の開催時はオープン前ということもあり、7月は例年よりやや内容をコンパクトにしたカタチでの開催となる。

市内いたる所でライブを堪能できる

サッポロ・シティ・ジャズのおもな見どころを開催順に紹介すると、まずは7/14(土)の『ジャズ・パレード』。楽器を手にした総勢200人以上の市民パレード隊が、大通り公園から赤レンガ庁舎までを行進する。これがフェスの幕開けを告げるものとなる。

そして、7/14(土)~15(日)にかけての『パークジャズライブ』では、全国から集まったプロやアマチュア総勢350組超が、円山動物園や大倉山ジャンプ競技場、地下歩行空間、ジャズバーなど市内16か所でライブをおこなう。こちらは観覧無料。

さらに、7/16(月・祝)には札幌市教育文化会館にて『パークジャズライブコンテスト』を開催。このコンテストで優勝すると、翌年の「国際ジャズフェスティバル」の出演および渡航費用が授与されるという大きなチャンスが与えられる。そして、大トリとなるのが7/22(日)におこなわれる前述の『ノースジャムセッション』である。

「この時期の北海道はベストシーズンですので、小樽や富良野まで足を運び、『サッポロ・シティ・ジャズ』を観て帰るというのもおすすめです」(桑原氏)

期間中は、札幌駅直結の商業施設『エスタ』のビアガーデンで連日ライブが楽しめるなど、市内の至る所でジャズを楽しむことができるのも魅力だ。

「サッポロ・シティ・ジャズ 2018夏 ガイドブック」より抜粋。ガイドブックは公式HPよりダウンロード可能(PCのみ)。

バーンスタイン創設の国際教育音楽祭『PMF』も開催中

「北海道と聞くと大自然を想像されますが、雪が多い地域ということもあり、ビルのなかにさまざまな店舗がひしめき合っているんです。そんな環境も手伝って、札幌にはジャズバーやジャズ喫茶などが多くあります。そういった場所を巡るのも楽しいと思いますよ」(桑原氏)

市内では同時期に、レナード・バーンスタインが創設した国際教育音楽祭『PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)』も開催中。1990年にスタートした歴史ある音楽祭であり、また今年はバーンスタイン生誕100年ということもあり充実した内容となっている。

食はもちろん観光スポットも盛りだくさんの北の大地。ジャズファンなら、この時期の札幌で遊び尽くすことをおすすめしたい。

 

 

PARK JAZZ LIVE CONTEST(パークジャズライブコンテスト)
2018年7月16日(月・祝)
開場/13:00 開演/14:00 審査発表/20:30(予定)
場所/札幌市教育文化会館 小ホール
出演/FASCINATION BOX、三上紘子健太郎長崎晃トリオ、Note of Northなど、音源審査を通過した上位10バンド
料金/2500円(前売り)、3000円(当日)

North JAM Session(ノースジャムセッション)
2018年7月22日(日)
開場/12:00 開演/13:00 終演/20:30(予定)
場所/札幌芸術の森 野外ステージ 出演/綾戸智恵(b.鈴木正人、dr.大槻カルタ英宣、key.森下ゲルシー滋)、熱帯JAZZ楽団(ゲスト.エリック・フクサキ)、上田正樹、ジミー東原オールスターズ、ストックホルム・ジャズ・オーケストラ・クインテット、マーサー・ハッシー楽団、他
料金/●椅子指定席4500円(前売り)、5000円(当日) ●芝生自由席/3500円(前売り)、4000円(当日) ●車いす専用席 ※座席数限定 /500円(前売り・当日)

サッポロ・シティ・ジャズの詳細はこちら
http://sapporocityjazz.jp/

チケットプレゼント
2018年7月22日(日)におこなわれる『North JAM Session(ノース ジャム セッション)』の芝生自由席チケットを3組6名様にプレゼントいたします。ご希望の方は、以下の「プレゼント応募フォーム」に必要事項をご記入の上ご応募ください。*応募の締め切りは2018年7月6日(金)。当選の発表は発送をもって代えさせていただきます。