ボビー・コールドウェル & ジャック・スプラッシュ 『Cool Uncle』

文/定成寛

2015.11.06

タイトル
Cool Uncle
アーティスト
ボビー・コールドウェル & ジャック・スプラッシュ
レーベル
Victor Entertainment
発売日
2015.11.11

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これがAORの本質だったはずだ。「ティーン向けのポップスに洗練されたアレンジを加えて大人向けに。エッセンスはジャズやソウルとオーケストラ。そして都会のイメージ」。これは多分世界初のAORアルバムであろうニック・デカロの『イタリアン・グラフィティ』(1974年)リリース時に語られたコンセプトだ。そんな至上のサウンドであったはずのAORは80年代に変質、心あるリスナーからは忌避されるジャンルとなった。このコールドウェルもだ。
そんなコールドウェルと、さらにはAOR自体までも蘇らせたのは2000年代を代表するヒップホップ・R&Bプロデューサーであるジャック・スプラッシュ。彼はAORが失ったアーシーなオフビートを心地好い粗さのドラムパターンで表した。メイヤー・ホーソーンをフィーチャーした「Game Over」や、シーロー・グリーンとの「Mercy」など、スプラッシュがプロデュースしているアーティストとのコラボレーションも成功しているが、出色はゲストのいない「Never Knew Love Before」と「Destiny」だろう。2人のユニットCool Uncle はテクニックとしてのAORとR&Bの融合を超えて、時代と世代を軽く40年はカバーする新しいサウンドを創り出している。

トラックリスト

1. Intro
2. Game Over(ft. Mayer Hawthorne)
3. Breaking Up(ft. Deniece Williams & Eric Biddines)
4. Never Knew Love Before
5. Mercy(ft. Cee-Lo Green)
6. Destiny
7. Embrace The Night
8. My Beloved
9. Break Away(ft.Jessie Ware)
10. Miami Nights
11. Lonely
12. The Cat Came Back
13. End Of Days
14. A Dream
15. Outro

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