投稿日 : 2019.12.06

真鍋大度(ライゾマティクス)が選ぶ2019年ベストアルバム

写真/Akinori Ito

真鍋大度プロフィール写真
真鍋大度
ライゾマティクス リサーチ ディレクター
東京を拠点としたアーティスト、インタラクションデザイナー、プログラマ、DJ。
2006年Rhizomatiks 設立。2015年よりRhizomatiksの中でもR&D的要素の強いプロジェクトを行うRhizomatiks Researchを石橋素氏と共同主宰。
DJのキャリアは20年以上。日本ではFlying Lotus、Squarepusher、Underworld、Alva Notoをはじめとした海外アーティストのライブにフロントアクトとして出演し、Hiphop, IDMからJuke, Halftime, Trap, Kwaitoまで幅広く選曲。世界中の音楽フェスティバルからも数多く招聘されている。
http://www.daito.ws/

Floating Points
『Crush』

Floating Points 『Crush』_真鍋大度

今年一番楽しみに聴いたアルバム。
様々な新しい手法を試しつつもクラブオリエンテッドで踊れる楽曲も多数。
弦楽器にわかりやすいモジュレーションやフィルタなどをかけており、弦楽器が持つ音響、音色的な魅力に気づかせてくれる素晴らしい一枚。早く大音量で体感したい。


 

FKA twigs
『MAGDALENE』

FKA Twigs『Magdalene』

モダンなビートに時折ボーカルにかかる大胆かつ独特なエフェクト。
緻密なプロダクションと伸びやかなFKA twigsのボーカルが絶妙に融合している。
特にArcaの手掛けた、Holy TerrainのVocal ProcessingとSynth Programmingは、
知性と感性、そしてデジタル技術を伴わないと出来ないネクストレベルのプロダクションで最高に刺激的。新しい時代の音楽を体験したい人は必聴。
(ちなみに先日ArcaがNY The Shedで行ったショーのライブをお手伝いした際、本人にボーカルエフェクトのTipsを教えてもらっていたのだけれど、色々な狂った手法を知っていて勉強になった)


 

Gangstarr
『One of the best yet』

Gangstarr 『One of the best yet』_真鍋大度

GangstarrのラッパーであるGuruが亡くなる前に録音された未発表のラップ音源に、プロデューサーのDJ Premierがビートをつけ、さらに現役ラッパーも参加している規格外のアルバム。
先行してリリースされたLarnelle Harris「He Looked Beyond My Faults」をサンプルした「Family and Loyalty」も、DJ Premier節全開で90年代Boombapサウンドを楽しめる懐かしくも新しい一枚。
Diamonds are forever like real rap songs like “C.R.E.A.M.” or “My Melody”というラインを聴いて、Guru、お前のリリックも永遠だよと、心の中で天国のGuruに叫びました。


〜真鍋大度さんからのお知らせ〜

12/11(水)
Shibuya Stream Hall 6Fで開催される『MUTEK.JP(夜の部)』にて、真鍋大度と神谷之康(京都大学教授)による作品『dissonant imaginary』のライブパフォーマンスを行います。今年7月に Sónar+Dで初披露してから MUTEK MEXICOを経て、遂に日本で初お披露目!この機会をお見逃しなく。
詳細:https://mutek.jp/program/nocturne
12/14(土)
LINE CUBE Shibuyaにて Rhizomatiks Research x ELEVENPLAY x Kyle McDonald『discrete figures Special Edition』を上演!
詳細:https://mutek.jp/program/avisions
12/20(月)
『RHIZOMATIKS YEAR END PARTY 2019』がUNITにて開催決定!
詳細は弊社SNSにて発表いたします。
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