投稿日 : 2023.12.30
磯村良弘(manu’a beer club店主)が選ぶ「2023年のベスト」3作品
磯村良弘
manu’a beer club店主/レコード収集家
1987年生まれ。渋谷区・神泉にてクラフトビールとアナログレコードのBAR”manu’a beer club”を2021年開業。高校生の頃よりレコードを収集し続けクラフトビール激戦区の渋谷において4000枚のレコードが流れるソウルバーとビアバーの融合を掲げ、若年層やライトな層にもレコード文化の魅力を発信している。
Joseph Shabason
『Welcome to Hell』
1996年のスケートボードビデオ”Toy Machine/Welcome to Hell”にインスパイアされたコンセプトアルバム。
今年とにかく一番面白いと思った作品。
一つ一つが魅力的な音(メロディーではなく音単体)が自由に配置されていて楽しい。
じわじわと湧き上がってくるようなポジティブなエナジーに包まれており
聴き終わる頃にはちょっとした感動すら覚え、Toy Machineのモンスターロゴを模したジャケットも愛らしく見えて来る不思議な一枚です。
Tobor Experiment
『Available Forms』
架空の1970年代SFテレビシリーズのサウンドトラック。
多くのSF創作物である、快適な宇宙の旅へようこそ、みたいな世界観をモーグシンセサイザー主体のジャズで表現し、
やや古臭い輪郭のクッキリした音で、圧もそこそこにありながらも軽やかに突き進む。
舞台は70年代に見た20xx年、サウンドは90年~00年代、発売は2020年代(AI生成によるアートワーク)と
どの地点に自分が居るかわからなくなるような楽しさがあります。
Soshi Takeda
『Same Place, Another Time』
今年になってStudio Muleからアナログで発売。過去のPCソフトや海外ゲームソフト、レーザーディスクのネイチャードキュメンタリー、、それらで流れる音を想起させる様な強いノスタルジーをまとった作品。久石譲にも通ずる日本的で叙情的な旋律が良い塩梅で覗き、ニューエイジサウンドの入門盤としても良く、好きな人なら一曲目からガッチリとハートを掴まれると思います。
manu’a beer club
https://www.arban-mag.com/article/77849