投稿日 : 2023.12.30

高橋悠(KAKULULU 店主)が選ぶ「2023年のベスト」3作品

【特集】あの人が選んだ「2023年のベスト3」

高橋 悠
KAKULULU 店主
85年生まれ。東池袋にある築45年の建物をリノベートし、14年5月にカフェ「KAKULULU」を開店。2024年、10周年を迎える予定。

坂本龍一
『12』

坂本龍一『12』

残念ながら生前最後のアルバムになってしまった。ピアノからシンセサイザーに回帰を見せ、制作日記のようなスケッチ集のようとも言える。近作からファンになった自分としては死後、教授の存在感が日々増していく。最後まで音楽家として立ち止まる事なく、歩みを進めたことを覚えておきたい。


Cleo Sol
『Gold』

Cleo Sol『Gold』

3rdアルバム「Heaven」から2週間ぶりの新作となった本作。「Heaven」がソウル・ミュージック寄りと言うなら、「Gold」はラヴァーズ・ロック寄りと言える。エレキ・ベースの重低音とミニー・リパートンを感じる歌唱の高音が綺麗に上下で混ざり合っていてとてもチャーミングな一枚。


Bebel Gilberto
『JOÃO』

Bebel gilberto『JOÃO』

ボサノヴァの神様を父に持つベベウ・ジルベルトによるジョアン・ジルベルトのトリビュート作品。父の対極をいくようにエレクトロニクスを多用し、ニューヨークで1stアルバムが制作されてから四半世紀余り。伝統に寄り添うように父の残した曲を丁寧に歌い継いでいる。