投稿日 : 2015.12.25 更新日 : 2018.12.28

大塚広子(DJ/音楽ライター/プロデューサー)|2015 Best Disk Review -あの人が選ぶ3枚-

大塚広子(DJ/音楽ライター/プロデューサー)
ジャズをメインにDJ歴約20年。NY、スペイン、2度のフジロックフェス、東京JAZZ、Blue Note、BillboardLIVE等出演。執筆活動の他音源発掘、プロデュースなど自己のレーベル主催。

 

レコードで探し求めていたコアなジャズの質感が、次世代によってキレイにまとめ上げられているものに目がいった。時代としても強烈なスピリットを持っていた60年代とは違い、音楽的、文化的教養を培ったミュージシャンたちが、軽やかに他ジャンルと混じり合い、理想の音を誠実に生み出している印象を受けた。

 

  • Kamasi Washington
    The Epic

    クラブミュージックを通過したリズムをベースに、20名のコーラス、ストリングスの壮大なアレンジ、そして野性的なブロウ。DJたちが探し求めたコルトレーンとは違った、使える(=多くの人と分かち合える)スピリチュアルジャズの理想の音像をこの時代に完璧に見せてくれた。エリック・ドルフィー、バスタ・ライムス 、ケニー・ギャレットを好きなアルバムに挙げるのも共感。

     

  • Makaya McCraven
    In The Moment

    アーチー・シェップとの活動でも知られるドラマー、ステファン・マクラバンを父に持ち、その硬派なスピリットを持ちながらも次世代らしく他ジャンルとの接点も多い注目ドラマーの新作。トータスのジェフ・パーカー、タウン・アンド・カントリーのジョシュア・エイブラムスが参加したシカゴの地独特の音響的アプローチや、トライバルな即興演奏が魅力だ。

     

  • Miho Hazama
    Time River

    NYを拠点に活動する作編曲家、挾間美帆の室内楽団m_unitの新アルバム。ギル・ゴールドスタインがアコーディオン奏者として起用され、よりスケール感が増した内容。デビュー作を経て、若きジャズ作曲家として注目される彼女だが、今後はアルゼンチンや新世代のブラジル音楽との接点を通して生み出される新しいアウトプットも大きな魅力となっていくだろう。

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