2019.04.19

休日の一杯は、甘みのある白ワインとボサノヴァと【with music #1】

取材・文/富山英三郎  撮影/高瀬竜弥

with music #1 ─美味しいお酒と音楽と─

休日、ゆったりした気分で音楽を楽しみたい。そこに合わせる素敵な一杯とは?
そんな音楽とお酒のマリアージュを楽しむ連載がスタートしました。記念すべき第1回目は、渋谷のワインバー『BAR BOSSA』の林伸次さんにセレクトしていただきました。

貴腐入りで上品な甘さのあるワイン

ドメーヌ・ドゥ・ラレニエール
ロワール ソミュール・ブラン

私がセレクトしたのは、フランスはロワール地方のシュナンブラン種をベースに、貴腐が少し入ったユニークなソミュール・ブラン。貴腐が入っているので甘く、それでいてロワールならではの酸味があるためバランスがいいんです。ベタつきのない上品な甘さとコク、そして飲み口の良さは女性人気も高い。また、ワインに詳しい方は、貴腐の入ったロワールのシュナンブランというだけで「面白いね!」と気づいていただけます。

若き日のセルジオ・メンデス参加作と…

ポール・ウィンター&カルロス・リラ
『ザ・サウンド・オブ・イパネマ』

そんなワインに合わせたいのは、 ポール・ウィンター&カルロス・リラ の『The Sound of Ipanema』(1965)。ポール・ウィンターというウェストコーストのサックス奏者と、ボサノヴァ界の若大将といった感じで登場したカルロス・リラが出会って生まれたアルバムです。

じつはこのアルバム、スタン・ゲッツとジョアン・ジルベルトによるアルバム『GEZ/GILBERTO』(1964)と同じ構造になっているんです。スタン・ゲッツがポール・ウィンターであり、ジョアン・ジルベルトがカルロス・リラ。さらには、ベースとドラムは両作品とも同じメンバー(Ba. セバスチャン・ネト/Dr.ミルトン・バナナ )が演奏している。

違っているのはピアノ。『GEZ/GILBERTO』はアントニオ・カルロスジョビンなのに対して、『The Sound of Ipanema』は、売れる前のセルジオ・メンデス。若かりし頃の彼の演奏が聴けるという点でも注目です。


海の近くの公園で楽しみたい

『The Sound of Ipanema』は、みんながまだアメリカで売れる前の青春の一枚ともいえるアルバム。音楽的には甘くてキャッチー、しかしアンバー過ぎず品があってキラキラしている。まさに、ドメーヌ・ドゥ・ラレニエールの「ロワール ソミュール・ブラン」と似た味わいがあるんです。

休日のお昼、海の近くの公園で『The Sound of Ipanema』を流しながら、サンドイッチなどと合わせて飲みたい一杯。これから始まるゴールデンウィークにぴったりだと思いますよ。 しかし、残念ながらこのワインは一般流通されていないんです。なので、『BAR BOSSA』まで足を運んでいただければ幸いです(笑)。グラスで900円、ボトルで5000円で提供しております。

『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる。』
幻冬社刊 ¥1400

『BAR BOSSA』の店主である林伸次さんが書き上げた恋愛小説。
「できることなら永遠に続編を読んでいたい気持ちと、このすこし物足りないような感覚こそが贅沢なのだ、という気持ちとが交錯する。恋愛を人生のすべてと考えている人々のための一冊。」小西康陽(音楽家)
スタンダードナンバーやお酒のエピソードも描かれており、音楽好きも楽しめる内容です。


・店舗名 /BAR BOSSA
・住所/東京都渋谷区宇田川町41-23 第二大久保ビル1F
・営業時間/19:00~24:00
・定休日/日曜・祝日
・電話番号/03-5458-4185
・オフィシャルサイト http://www.barbossa.com/